永遠の不服従のために 青春を山に賭けて

最近読んだ本。4冊共に熱い本です。

永遠の不服従のために 辺見 庸
何となく購入したものですがその視点や言い回しはその前に読んだ森達也さんの本に近しく、現在の世相についての危機感も共にジョージ・オーウェルの「1984年」を引用したりしています。で、今「1984年」を読んでいるのですが。
ただ森 達也さんが根気強くやさしく伝えようとしているのに対し、辺見 庸さんは完全に怒って怒って疲れ果てている感じ。怒りと諦観の度合いが強く、「畜群」なんて言葉も出てきています。
知ってしまったらどうにも耐えられないエピソードをたくさん知ってしまっているが故の怒りです。そんなエピソードの詰まった砂袋で後頭部を殴られるような一冊。

青春を山に賭けて 植村 直己
植村直己物語を見に行ったのが小学校6年なので20年ぶりですな。自叙伝なので冒険への動機や手段などが懇切丁寧に書かれていますが結果としてはやっぱり向こう見ずな冒険野郎です。
最近「運命を分けたザイル」のDVDも見たんですが山登りっておっかないねぇ。

チャップリン自伝―若き日々 チャップリン自伝―栄光の日々

チャップリン自伝―若き日々 チャップリン自伝―栄光の日々

チャプリンといえばドウランにちょび髭のそれで、ノーメイクのチャプリンは自分の中で同一視できない違和感があったのですがこの自伝を読むことですっかり解消。むしろドウランにちょび髭が仮の姿なんだという感覚になりました(当たり前か)。
「貧民街の生まれ」や「赤狩り」や「ロリコン」というキーワードは知っていましたがその辺りがより正しい輪郭線を結んだような気がします。第二次世界大戦でチャプリンが担った役割やその影響力ゆえの国外追放などの件は読んでてビリビリ痺れました。すごい人生だねぇ。

話は変わりますが。実家が引っ越しを計画していて、荷物の整理のために先週実家に帰りました。
21まで過ごした自分の部屋の荷物を狂ったように捨てまくったのですが、その中には小中学生の時に集めたチャプリンに関する切り抜き(母ちゃんの週刊女性かなんかの)、ポストカード、グッズ類も大量に出てきました。エロ本とかブルーハーツグッズとかメタル系CDとか手塚マンガはある程度想定していたのですが、すっかり忘れていた新聞記事の切り抜きとか日記とかってボディブローのように効いてくるね。
思い出すことを想定していなかった事象と21年分のハウスダストに晒され、知恵熱じゃないですが今週はずっと調子悪かった。植村 直己とかチャプリンの本もたまたま読んだので変に幼少時代を思い出す結果となった。あまりいい気分ではないね。


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